人生の幕のおろし方

人の本性

私の大好きな看護師友達に、

溝口さんという、優しくて面白い

元看護師がいる

恰幅がいいせいで、新人なのに、

認知症患者の菊さんから

「婦長さ~んいつもすみませんね~」と

勘違い呼ばわりされながらも、

他の患者さんからも同僚からも人気者だった。

菊さんの場合は認知症の症状が強く出ていたが、

菊さんに限らず、入院初期は認知症に似た

「せん妄」という症状が多く見られる。

せん妄の症状は、女性もなることがあるが、

主に中年~高齢の男性に多く、

またお酒好きな方は特に顕著にみられるという。認知症と似ている症状なのだが、

これがまた厄介なのだと話してくれた。

なぜ男性の酒飲みに多いのかは

よく分かっていないが、

どうやら脳が関係しているといわれている。

入院生活が落ち着いてくると、おさまるらしく一時的なことも特徴だ。

せん妄になると、本能が剥き出しになり、

検温に来た若い看護師さんに抱きついてしまったり、昼夜が逆転して、夜な夜な徘徊したりと目が離せない。

「まあ、私と一緒にいるときは、

燃料切れか?と思うほど

壊れかけのお人形のようにだらんとしていて、私には絶対抱きついてこないから、人選んで抱きついているのが腹立つんだけどね~」

なんて、笑いながら話してた。

せん妄患者さんが若い看護師さんに飛びかかろうとすると、すかさず溝口さんはムササビのように飛んで行って、間に入り阻止をしている。

非常に頼もしい。

ある日、溝口さんが夜にラウンドをしていた時、徳光さんというせん妄患者さんの様子を見るため、病室のドアを開けようとした。

するとなぜか「ガンッ」とドアがつかえて、開かなかった。

あれ?こんなとろに壁なんてあったかしら?と、今度は全力でドアを押しのけて、ドアの隙間から覗いてみると、

なんと、ドアの前に移動式のロッカーが立ちはだかっていた。

「徳さーん、何してるんですか~」

と声をかけたところ、どうやら徳さん、こんな深夜に部屋の模様替えをしているらしい。ルンルンしながら、せっせとおしゃれに

病室をモデルチェンジをしていた。

「お~い、いっらしゃーい」

と、まるで自宅に招くように明るく手を振る徳さんに、心底呆れてしまった。

よく見ると、自ら抜いた点滴から血がぽたぽたと流れ出ていて、病室中、至る所が血まみれだった。

もう、まさにホラー。

そして溝口さんは一晩中、徳さんとつき合うことになった。

本当に目が離せない患者さんは、ベッドごとナースステーションに持ってくるのだと聞いて、悪気はないが、可笑しかった。

そう言えば昔クラスに、

落ち着きがない男の子がいて、

いつも席は先生の机の前だった。

そうか、やんちゃ君と一緒か、と患者さんたちの悪気の無さに、溝口さんの余計な苦労を慮る。

せん妄になる人ならない人

せん妄は上記のような

入院した時などの急激な環境の変化による

ストレスが原因であることは多いが

入院に限らず身内の不幸など、人によりタイミングは様々。

よく、夫婦のどちらかが亡くなると、

生きている側のパートナーが、一気に老けたり

認知症の症状になるのはよく聞く。

何か特別な行動でせん妄になるのか、

またならないというのは特に解明されておらず、

誰がせん妄になってもおかしくない。

ではもし自分が将来何らかのきっかけで、

せん妄になってしまったら?

そんなふうに考えれば

徳さんたちの事をむげに責められない。

認知症もしかり、

もし自分が理性を失ってしまったらと思うと、

誰でも嫌だろう。

私だったら、もしその状況になった時、家族や大切なお友達の事を忘れてしまうのが怖い。

せん妄は一時的ではあるが、その時の持病によっては、そのまま最期まで治らない事もあると言う。

自分を見失わないために

突然の状況の変化によるもののため、

本人がそれを見て自分を思い出すことができるような、思い入れのある写真やカレンダー、置物などのアイテムを置いておくと良いそう。

自分がいつどうなってもいいように、

流行りの「終活」で身の回りを整理しておくことも、安心のひとつであるし、

身の周りのことを把握することで、改めて、

自分のアカウントを確かめるきっかけになる。

また、家族も元気だったころを知っているがゆえにそのような状態になってから、見るのは辛い。

本能が出てしまうからか、顔つきも険しくなったりするので、

病気なのだとわかっていても

家族も受け入れ難いこともあるだろう。

しかし病院に丸投げするのではなく、

家族の理解があってこその治療であることを、

理解しておくべきであり、受け入れてあげる事も愛情だと思う。

師長の選択

溝口さんの上司に三井さんという優秀な師長がいる。三井師長は常に穏やかでかつ冷静で、まるで修道女のように規律正しい。

自分には厳しいが、患者さんにはもちろん

周りの看護師にも懐が広い。よくできたお方だった。

誰もが、三井師長のような上司のもとで働きたい。

そうであれば、現場もうまく回るのにと思うが、現実には残念ながら対照的であることが多い。

三井師長はその年、58歳だった。

副看護部長になるのも断り、ひたすら現場で看護師を続けた。

元々、小柄な身体だったが、みるみると痩せていくのは

溝口さんも気にかけていた。

ある日の帰り道、溝口さんは三井師長と帰り道が一緒になった。

突然、三井師長は溝口さんに、来月で退職することを告げる。

いつものように、穏やかに話すので、そのような驚くべき告白だとは思わずに、溝口さんは二度聞きした。

理由を聞いてみても、「ちょっとゆっくりしたくて」としか仰らない。

あんなに現場が好きだった看護師が、定年待たずにお辞めになるのは、何か訳があると思いながらも、深くは追及できなかった。

しばらくして、人伝に三井師長がご病気であることを知った。

溝口さんをはじめ、他の看護師さんたちの誰もが、三井師長はおそらく治らない病に侵されているのだと悟ったことだろう。

長年勤めたお仕事をお辞めになるほど、持病が深刻なステージだったのだったからに違いない。

ここにきて辞めたのは、今までたくさん、同じ病気の患者さんを見てきているからこそ、自分が引くタイミングがなんとなくわかったからなのかもしれない。

多くの看護師は自分の勤める病院には罹らない。やはり、知った同僚がいるのは、なんだか気まずいこともあるし、余計な気も遣わせてしまうから。

だからてっきり三井師長も別の病院にかかっているのだと思っていた。

人生の幕の下ろし方

季節が移り、街の色が変わったある日、溝口さんは三井師長の訃報を知る。

まだ退職して1年も経ってない。薄々事情は知っていたものの、

やはり、癌だった。

三井師長の娘さん曰く

三井師長は延命治療どころか、初めのうちは入院もせずに、民間療法だけで最期を迎えたという。

溝口さんは、なんとなく三井師長が

その道を選んだ気持ちが分かると言った。

「色々な人の最期をみてるとさ、私だったら

どうしたいかな?って思っちゃうのよ」

「例えるのは不謹慎かわからないけど、ウエディングプランナーさんて、意外に自分の結婚式は地味だったりするっていうじゃない。なんかそんな感じ」

私も分かる気がした。

三井師長の娘さんは入院を強く勧めたが、

入院してボケてしまったら、みんなに迷惑かけるし、嫌なの。

と、言って頑なに入院したがらなかった。

三井師長のようなタイプなら、せん妄にならなかっただろうし、それも彼女はわかっていたはずだ。

自分の余命がわかった時点で、彼女は自分の生前整理をした。

残される家族のこと、同僚の事、気にかけていた患者さん達のこと、身の回りのものからお金のことまで全て。

もし入院していたら、そういった事も出来なかっただろう。

あとは、体力の続く限り、好きな演劇を見たりお友達と会ったり、療養も込めて温泉にも行った。

最期までめいいっぱい好きな事をして過ごしていたそう。

それを聞いて、溝口さんは三井師長らしいと感じた。

できるだけ、家族の悲しみが薄れるように、

できるだけ、思い残す事がないように、

彼女は残された時間を、精一杯を生き抜いた。

私も含めて、ほとんどの方は自分がいつ亡くなるのか分からない。

まさか近い将来、明日、明後日に死ぬなんて思わずに生きているから、

ついつい自分のことは後回しになる。

もしも私が、自分に残された時間を知ったなら、どんな反応をとるか、怖い。

少なくとも、三井師長のように冷静に考えられる自信がない。

もしかしたら、悲しみに暮れて終わってしまうかも知れないし、誰かに当たり散らしてしまうかも知れないし、せん妄になって家族の名前さえ思い出せなくなるかも知れない。

「死」に対して冷静に対処できるのは、この職業、ならではのことかも知れない。人生の幕の下ろし方は人それぞれ、みな選ぶ権利がある。自分の幕引きくらいは、誰にどう言われても貫くべきだ。と、三井師長も言っているような気がする。

彼女の「死に方」は多くの方の共感を得た、

自分がそうするか否かは、またその時の自分の状況によるけれども

こういった選択肢もあると学ばせてもらった。

生前はもちろん、亡くなったあとも、三井師長はこのように、誰かの「師」になっている。

看護だけでなく、最後まで素晴らしい「師」であったのだと感心する。

彼女のような看護師を失うのは、非常に惜しいことだ。

心が綺麗になるとき

さて、徳さんはと言えば、手術も無事に終わり個室へと移動した。

個室の方が、他の患者さんへ

気を遣わなくてもいい。

手術後なので、しばらくベッドから

出ちゃだめですよと言いながら、

そのまま

「わかったわかった~」

と早速立ち上がろうとするので、

いつものように溝口さんがムササビのように飛んで行き、阻止する始末であった。

仕方なく、溝口さんは徳さんの病室で、書類の作業をしていると、

おもむろにこっちを見て

「おっ、小林さん!久しぶりやなあ~」

「ねーちゃん、お茶出したってくれ~」

と、言いだした。

誰?誰?振り返っても誰もいないけれど。

まあいいか。

溝口さんは特に構うことは無く、いちいち驚かない。

菊さんの時といい、なぜこうもみな、せん妄や認知症患者は見えないものが見えてしまうのか。

人間の本性が露になると、妄想や想像が激しくなるのか?または普段は出てこない特殊な力が出てきてしまうのか?

もっと怖いのが、そういったことに看護師が

慣れているということ。

「もーやめてよ徳さんたら!って感じ」

溝口さんも笑いながら話していて、

お話しぶりから患者さんに対する愛情も感じる。

コンピュータの不具合

ご存知のように、人間の脳というのは天然のコンピュータさながら、とてもセンシティブだ。

人の頭がコンピュータを作ったのに、

人は自分たちの脳のことは未だ解明しきれていない。

あらゆる可能性を秘めていながら

何らかによる、たった1ミリほどの衝撃や傷に、

全てのメモリーが書き変わってしまうことがある。

記憶どころか、神経や筋肉のコントロールが効かないなどの支障や、更には性格まで変わってしまうのだから、医学初心者の私は驚くことばかり。

私達の身体は全て、脳のコンピュータで制御されている。

その理論は机上で理解できたとしても、実際に目の前にいる患者さんの行動が、

あまりに奇怪であったり、それ以前の

患者さんの言動からは想像できないほどのギャップがあると、オカルト感さえ感じてしまう。

ほんの少しの脳の萎縮でも、ここまで人格が変わったりするのだから、脳の制御能力はすごい。

私たちは、普段、なんの気無しに生活しているようで、実は頭の中では、高性能なコンピュータで理性をコントロールしているのだということが改めて分かる。

看護師も含めて、そういった病気の患者さんと対等に向き合って、看護するのは、相当な努力だと感じる。ご自宅で介護されている方も同様だ。

相手とコミュニケーションが取りづらいというのは、患者さんだけでなく、看護側もストレスだ。

看護・介護のストレス

看護師のようなプロであっても、患者さんの看護や介助はとても大変。

まして、家族の介護は体力的にはもちろん、身内であるが故のストレスも重なり、精神的にも辛いことが多い。

私の母も、認知症の祖母の介護は大変そうだった。

私の場合は、自分が生まれた時から祖母=「おばあちゃん」であったので、

彼女が老いる事に抵抗が薄かったのだが、母親からすれば、

かつて「母親業をしていた人」が

ひとりでは何もできなくなっていくのに葛藤があったように思う。

祖母の行動が遅かったり、頓珍漢なことをするととても強く当たっていたし、

粗相をすると聞こえるように文句を言ってしまっていた。

介護から来るストレスで、母は時々泣いていた。

それを見ていると、母に対しても、

祖母に対しても、気の毒でならず、側から見ていても居た堪れなかった。

そこで私は、祖母を施設に入れることを勧めた。

施設に入れる方が、心苦しくためらっていたが、

身内だからこそ、出来ないことだってあるのだと思う。

よく、医者は自分の家族は手術できないというが、その気持ちはわかる。

意外にも、施設での祖母は幸せそうだった。

「私はここの方が静かでいいわ」と言っていたが

もしかしたら、家族に迷惑をかけなくても済むような

安堵感もあったのかも知れない。

身内を看れるか

以前、看護師の方々に「自分の身内が、自分の勤める病院に入院するのは嫌か?」

と聞いたことがあるが、割とほとんどの看護師が「自分の病院に入院してくれた方がいい」と回答した。

看護師は医者と違い、直接メスを入れることがない為、その辺りの感覚は医者と違うのかと思える。

理由としては、「身内が入院しても、患者のひとりとして接せられる。」

また、「病院施設にいると、看護をしているのが自分一人だけではないので、客観的に接せられる。」という意見もあった。

さすが、プロは、冷静に私情を挟まずして仕事されていて、素晴らしい事だ。

また更に、良いこともある。

ある看護士のお母さまが、亡くなったとき、最期の場所は自分の病院では無かったが、

自分が看護師であることを話し、エンジェルケアをさせてください

と頼んだところ、病院側がご快諾下さって、最後のお別れをすることができた。

ここにきて親孝行ができてよかったと、話していた。

看護師であれば、良くも悪くも、病気のこと以外にも、

人間の恥ずかしい部分や、内に秘めている部分も、すべて知ることになる。

患者さんが人間になるところも、受け止めねばならない。

ある日、明るく元気だった人が急に病によって、人格が変わったり、おしゃべりだった人が突然話せなくなったり、威厳ある社長だった方が粗相をしたり、そんなことが日常茶飯事なのだ。

だから、人間の「生や死」に対して私なんかよりも、より深く知っている。

血生臭いことよりも、更に人間臭いものも、

たくさん経験してきているからこそ、そこで看護師という仕事の奥深さを知る。

自身の生きざままでもが「師」であるように

かっこよく生きる、看護師たちのことを私も見習いたい。

看護師のキャリア別にぶつかる壁と乗り越え方

看護師の仕事は、一般的には悩みも多く、ストレスを多く抱えがちな職業といわれています。

どんな職業でも一人前になるまでには、さまざまな壁に遭遇することでしょう。

ここでは、看護師のキャリア別にぶつかる壁と乗り越え方についてご紹介します。

看護師1年目の壁

看護師1年目は、はっきり言って壁だらけです。

社会人としても1年目となる看護師1年目は、体調を崩さずに休まず、毎日仕事に行くことができるかということが1つの大きな壁といえるでしょう。

職場の人間関係づくりも1からのスタートです。

たくさんの業務を覚えるのに必死な毎日の中、先輩一人一人の名前から個性、関わり方も把握しなければなりません。

看護師の資格取得の勉強や実習で学んできたことも、現場に出るとうまく業務と結びつけることができず、知識不足も痛感するでしょう。

そんな日々の繰り返しに自信をなくしてしまう看護師も少なくありません。

看護師1年目の壁を上手に乗り越える方法

看護師1年目は、壁だらけですが、先輩の指導を素直に受け止めて、毎日教わったことを復習して過ごすことで、2年目に入って新しい後輩が入ってきたときに、この1年で大きく成長した自分を感じることができる日が必ず来ます。

看護師1年目は同期と励まし合いながら、悩みやストレスを職場以外の場所で上手に発散できる機会をつくりましょう。

同期と一緒に美味しいものを食べたり、お酒を飲みながら、悩みを話し合える機会を定期的に開くことで共感でき、自身のみが悩んでいるわけではないと感じることができます。

休日は、映画鑑賞やショッピングなど仕事以外の趣味を見つけてリフレッシュできるように過ごしましょう。

看護師2年目の壁              

看護師2年目の壁は、独り立ちによる責任です。

看護師1年目のときは、プリセプターがいたため、常に先輩看護師がミスをしないようにフォローしてくれていました。

2年目からは、一般的な業務は自分自身でこなさなければなりません。

後輩も入ってきて、以前よりも先輩と関わることも急に少なくなって不安を感じる看護師も少なくありません。

新卒の前で先輩になかなか質問できない、新卒のお手本にならなければならない、新卒の子の方ができるのでは・・・と後輩ができたことで新たなプレッシャーや悩みを抱える看護師も多いようです。

看護師2年目の壁を上手に乗り越える方法

看護師2年目で大切なのは、独り立ちした中でも業務で不安なことやわからないことがあった時にしっかり先輩看護師に聞くことができるかということです。

これが出来ずにミスにつながってしまう2年目の看護師は少なくありません。

看護師の業務はさまざまです。

慣れない業務は、先輩看護師でも他の先輩の看護師に相談しながら、業務を行います。

3年目になるとますます先輩に聞きづらくなっていきます。

2年目のうちにわからないことは積極的に先輩に相談し、解決しておきましょう。

先輩看護師も相談してくれる後輩がいると、頼られていると嬉しく感じるものです。

業務を確実に行っていくためにも、報告・連絡・相談がしっかりできる看護師になりましょう。

看護師3年目の壁

多くの看護師は、3年目までに「辞めたい」、もしくは「看護師に向いてないのでは・・・」と考えたことがあるでしょう。

一般的にどんな職業でも3年働かないと仕事の良し悪しがわからないといわれています。

看護師3年目は、リーダー業務やプリセプター業務が始まる他、委員会の役割を任される時期になります。

日常の業務以外に医師とのコミュニケーションをとる能力や後輩を育成する能力を養わなければなりません。

後輩と先輩の板挟みになったり、患者さんと医師との板挟みになったり、看護師3年目の壁は人間関係の板挟みいえるでしょう。

看護師3年目の壁を上手に乗り越える方法

看護師3年目は、業務が増えて大変な一方で、日々の患者さんとの関わりの中から患者さんや家族との関わり方などについて考え始める時期にもなってきます。

医師とのコミュニケーションは、慣れるまでは大変ですが、患者さんや家族の思いなどを自分自身が伝えられるチャンスにもなります。

業務が増えて大変ですが、逆にやりがいを見いだせる時期にもなってきます。

看護がより好きに、そしてやりがいがあり、面白いなと感じ始められると3年目の壁はあっという間に乗り越えられるでしょう。

また教わることも大変ですが、教える立場にあるプリセプター業務は責任もあり、看護技術を教えるだけではなく、精神面もフォローしなければならないため、大変な仕事です。

しかし、3年目がその業務を任せられるのには意味があります。

自身がつい最近乗り越えてきた1年目。

自分自身を思い出し、どのように3年目まで成長してきたか・・1年目看護師に上手にアドバイスできるのが3年目看護師なのです。

あまりプレッシャーを感じず、自信を持って1年目の看護師に寄り添ってあげてください。

看護師4年目の壁

さまざまな業務を一通りこなし、後輩や先輩の働き方や人間関係、医師との関わり方などすべてにおいて、やっと客観的にみられるようになる時期です。

業務をこなしていく中で、患者さんにもっと時間をとってあげたいなど自身の看護観が出てくる時期でもあります。

看護師4年目は看護観の壁といえるでしょう。

看護師4年目の壁を上手に乗り越える方法

看護師4年目は、業務が特に増えるわけでもなく、さまざまな業務に慣れて少し安定して過ごせる時期といえます。

日々の業務をこなしながら、先輩看護師の患者さんや家族との関わり方や看護観、院内のみではなく、外部の研修などにも積極的に参加し、他部署や他病院の看護師の看護観などに耳を傾けてみましょう。

看護師として成長していく中で、自分自身が将来どのような看護師になりたいのかじっくり考えてみましょう。

また、ライフスタイルの変化がみられるのもこの時期が多いでしょう。

結婚や出産などで現在の勤務体制が難しくなったりすることで退職や部署異動を希望する看護師も少なくありません。

プライベートと仕事の両立が難しい場合は、自分自身にあった異動や転職先を探してみるのも良いでしょう。

看護師5年目以上の壁

看護師5年目以上になると結婚や出産などのライフスタイルの変化がみられる看護師が増えてくる他、看護観や自身の看護師としての将来の方向性について深く考えるようになってきます。

看護師5年目以上はキャリアアップの壁といえるでしょう。

看護師5年目以上の壁を上手に乗り越える方法

看護師5年目以上になるとライフスタイルの変化に伴い、現在の勤務形態が難しくなり、部署異動や転職を考える看護師は少なくありません。

5年継続して働いた看護師の転職は、難しくありません。

外来勤務やクリニック勤務など夜勤がなく、残業も少ない職場など、看護師として働ける場所はさまざまです。

自分自身がどのように働きたいのかをしっかり考えて転職してみるのも良いでしょう。

キャリアアップを考える看護師は、思い切って専門看護師や認定看護師の資格取得、もしくは管理職を目指してみるのも良いでしょう。

興味がある分野の研修にどんどん参加してみましょう。

看護師としてのやりがいをさらに見いだすことができ、仕事がより充実したものとなっていくでしょう。

まとめ

どんなに経験を積んでも何年働いても、看護師は常に勉強しなければならず、いくつもの壁にぶつかる職業です。

壁は乗り越えられる人の前に立ちはだかり、乗り越えられない壁はありません。

その壁を乗り越えた時の自身の成長が、いつしか楽しめるようにもなってくるでしょう。

そして、ベテランの看護師に成長し、いつしか天職となっていることでしょう。

~心不全について~

今回は、看護師さんであれば誰もが必ずと言っていいほど出会う心不全患者様についての病態生理・観察項目・アセスメントのポイントなどを説明していきたいと思います。

1.心不全とは

そもそも心不全とは、心臓の機能障害により心筋の収縮力の低下や拡張障害によって、心臓のポンプ機能が低下して、体の需要に応じた心拍出量を供給できなくなった状態をいいます。

心不全は、種々の心臓疾患の終末像として現れてくる症候群です。

急性心不全は、急性にポンプ機能が低下したことにより全身の酸素需要を賄えなくなった状態で、心ポンプ機能の低下を代償する時間がないか、代償が十分に行えてないために起こります。

慢性心不全は、血行動態的な異常だけでなく、心機能障害によって肺うっ血(呼吸困難)静脈うっ血(抹消循環障害)を起こした状態が持続し、運動耐容能の減少を特徴とする症候群です。

急性期では生命の危機的状態を招きやすく、また、治療により症状を緩和でいても、心筋や弁膜、血管系に心不全を誘引する疾患があれば再発を繰り返します。心不全の再発は心機能の悪化や減退を意味しており、繰り返すほどに心機能は低下していきます。

2.原因・成因

 急性心不全は、障害の部位により左心不全と右心不全とに分類され、両方混在したものは両心不全と分類されますが、頻度としては左心不全のほうが高いです。心不全の原因は、表1に示すように多彩です。

表1

左心不全右心不全
虚血性心疾患(心筋梗塞、心筋虚血)
特発性および2次性心筋症 大動脈弁、
僧帽弁疾患 高血圧性心疾患
頻脈および徐脈性不整脈
心筋炎
心タンポナーデ
先天性心疾患
体液貯留(補液過剰、腎不全)
心筋収縮抑制薬剤の内服(抗不整脈剤、β遮断薬、Ca拮抗薬など)
薬剤誘発心筋障害(抗癌剤など)
高心拍出状態(甲状腺機能亢進症、貧血、肝硬変、妊娠、動静脈シャント、Paget病等)
右室梗塞
肺塞栓症
不整脈源性右室心筋症
三尖弁肺動脈弁疾患
シャント疾患
1次性および2次性肺高血圧症

3.症状

 急性心不全の場合は呼吸困難(発作性の夜間呼吸困難を含む)、息切れ、前胸部圧迫感、起坐呼吸、精神・神経症状などが急に起こって発症します。

また、肺うっ血や肺水腫が明らかであれば泡沫状喀痰や血痰も加わり、酸素飽和度の低下(90%以下)や動脈説酸素分圧の低下(60mmHg以下)が顕著となり、呼吸困難や息切れが著明となります。

また、低拍出量が顕著になれば、収縮期血圧は低下して80~90㎜Hg以下となり、乏尿となります。冷汗、顔面蒼白、抹消冷感、意識障害、呼吸困難感の増強などの循環不全を示す症状が見られ、心原性ショックとなる事もあります。

 左心不全が慢性的に進んでいくと、右心不全の症状も加わり、うっ血性心不全の状態となり頸動脈の怒張、心拡大、肝腫大、浮腫(主に下肢)、胸水などがみられます。

4.検査

 1)胸部X-P検査

 ①心胸郭比(CTR)の拡大

 ②肺毛細血管の拡張(肺血管陰影の増強)

 ③間質性浮腫

 ④胸水の貯留

 ⑤葉間開大

 ⑥透過性の低下などが見られます

2)心電図検査

 心不全に特徴的な変化はなく、基礎疾患に伴う変化が見られます

3)心エコー

 容量の増加による左室と左房の拡大、駆出率の低下がみられます

4)右心カテーテル検査

 中心静脈圧の上昇

 スワン・ガンツカテーテルを用いては右房圧、右室圧、肺動脈圧の測定ができ、心不全では、肺動脈楔入圧の上昇と心拍出量低下がみられます。

5)尿検査

 比重は高く、たんぱく尿や赤血球が認められ、肝うっ血を伴うとウロビリノーゲンが陽性となります。

6)血液ガス分析

 動脈血酸素分圧(PaO2)の低下が見られます

7)血液学検査

 心不全を判定することはできません。しかし、肝うっ血により肝機能障害があるとGOT,GPT,LDHなどが上昇する。BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)の上昇、慢性的な心臓ポンプ障害があればNAd(ノルアドレナリン)の上昇もみられます。

5.治療

 1)基礎疾患の治療

  誘引となる疾患の治療を行い、心機能の改善を行います。

 2)安静療法

  心身の安静を保ち、心臓の負担を軽減します。また安静にすることにより、低下した心拍出量でも抹消へ血行を十分にすることが出来、腎血流量が増加して利尿も改善されます

 3)薬物療法

 4)酸素療法

  低酸素血症が見られることが多く、組織の低酸素症を改善させるため酸素の投与を行います。

 5)塩分・水分制限

  腎血流量が低下することにより、水分やナトリウムの排泄障害が起こります。

循環血液量が増加して、心負担が増加するため、塩分や水分の制限を行う必要があります。

 6)機械的補助療法

  酸素投与や薬物療法が効果的ではなく、低酸素血症や心不全が続く場合には機械的補助療法を行います。

6.合併症

  腎臓、肺、肝臓などは、虚血になると重大な機能障害を起こします。

また、臓器の虚血が高度にあると播種性血管内血液凝固(DIC)や多臓器不全(MOF)を起こすこともあります。

また、循環不全により更に、腸管内の細菌などから発生するエンドトキシンが腸管内を通って血管内に侵入すると、敗血症が起こります。

観察する項目・ポイント(ポイントは略:Pとします)

  • 循環

・脈拍・血圧・体温

P:心臓のポンプ作用の低下により心拍出量の低下が起こり、ショック状態に陥る可能性があるため血圧の低下に注意し、経時的な観察を行います。

利尿剤や血管拡張剤、強心剤の与薬などにより、循環動態の変化が生じやすいため、急激な変化に注意しましょう。

・心電図の変化、不整脈の有無と種類、頻度

P:心不全では特有の心電図変化はありませんが、心房粗動や心房細動を起こしやすいため注意します。

  • 尿量

・IN/OUTバランス

P:水分やナトリウムの排泄を促すために利尿剤を使用するので、尿量が保たれているか観察しましょう。

  • 呼吸

・呼吸回数とパターン、肺音、ラ音の有無、SAT

・胸部X-P所見(CTR、胸水の有無、透過性)

P:肺うっ血により、コンプライアンスの低下が起こります。

 :無気肺や肺炎が起こりやすいので、肺音の変化に注意しましょう。

   :心筋や各臓器への酸素供給量を増やすために酸素投与が行われることがあり、酸素量とSATの動に注

意して観察します。

   :胸部X-Pで肺うっ血所見やCTRの拡大、胸水の貯留がないかを確認しましょう。

   :急激な肺うっ血の増悪では肺水腫となり、ショック状態になることもあるので注意しましょう。

  • 自覚症状

・呼吸困難感や息切れ

P:肺うっ血により、換気が不十分になる事から生じます。

⑤浮腫の有無・程度

⑥体重増加の有無

P:毎日同じ時間で体重測定をしましょう。毎日の測定が困難な場合は、尿量で判断して構わないか医師に上申しましょう。

ケア項目

①循環

・バイタルサインの定期的なチェック

P:心臓のポンプ作用の低下により、血圧の低下や利尿剤や血管拡張剤、強心剤の与薬による血圧低   下が見られること知る上で、定期的な測定が重要です。

・心電図モニターの装着

P:不整脈の観察や薬剤の服用により、徐脈、頻脈や房室伝導障害の副作用をきたすこともあります。

 :低カリウム血症による心室性期外収縮などの不整脈がないか注意します。

②酸素管理

P:酸素供給量を増やすために酸素投与が行われることから、指示の酸素量であるかを確認し、確実に行います。

:酸素の投与量の増減により、SATが90%以上を維持できているかどうかを観察します。

:呼吸困難感や頻呼吸など、呼吸状態の悪化はないかを観察していきます。

 ③薬剤管理

 ・持続点滴

 ・内服薬

P:持続点滴の場合は指示量を、内服薬は指示の服用量と方法で、的確に与薬しましょう。

 

引用・参考文献

  • 山口徹、堀正二編:循環器最新の治療2004-2005、P.241、南江堂、2004.
  • 前掲1)、P.242~243.
  • 藤野章子著:心疾患をもつ患者への援助、P.93、中央法規出版、2004.
  • 山口瑞穂子、関口恵子監修:疾患別看護過程の展開、学習研究社、2003.

発達障害にお勧めの本

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〇 こんな人に読んでほしい!

1.自分自身が発達障害で、何かいい本を探しているという方

発達障害の症状のせいで、日々の生活や仕事、周囲の人とのコミュニケーションなど様々な悩みを抱えている発達障害の方というのは少なくはないと考えています。

病院の医療関係者の方々に相談することはあるけれど、それ以外の方の意見や実際に成功した人がどのようにうまくやったのか知りたいと思う方もいると思います。

また、時には自分のような発達障害者をテーマにした作品や漫画を読んで、日々の生活の励みにしたいという方や彼らが生きている様子を絵で見たい、という方もいると思います。

そんな方にぜひ読んでいただければと思う本をいくつか紹介させていただきます。

2.発達障害の理解が乏しい方や医療従事者の方

そもそも発達障害の症状がわからないという方や、自分の身の周りに発達障害かも?という人がいる方、友人や部下に発達障害をカミングアウトされた方、医療従事者にもかかわらず実際に発達障害というものの症状についての理解が乏しい方。

まずは、本で勉強するところから始めてみませんか?

実際に人に聞いたり、インターネットで調べて得られる情報というのは、他人の偏見や個人の感性が少なからず含まれており、信頼性という点については大幅にダウンしてしまうような情報ばかりになっています。

今回のこちらの記事では、発達障害というものを理解してもらうところから始める漫画作品や、実際に発達障害でない人が読んでも発達障害ってどんなものなの?

ということを理解するところから始められる基礎的な本や、上司の場合発達障害の部下に注意してほしい点を

学習していくところから始めていってみませんか?

読みやすい本を今回はいくつかピックアップしたので、もし理解を深めたい方はこちらを読んで、興味を持てた本をぜひお手に取ってみてください。

また、これ以外にもお勧めできる本や、無料で読める漫画などもたくさんあります。

その中でも良質なものはたくさんありますので、ぜひ今回の記事や紹介されている本をきっかけとして、発達障害というものに対しての知識や理解を深めて、自分の周囲の発達障害の方との付き合い方に良い影響を与えることができるのであれば、記事の筆者としては冥利に尽きます。

それでは、早速以下でいくつか本を紹介してまいります。

〇おすすめの本と内容、その理由についてをご紹介!

・ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が会社の人間関係で困らないための本

いわゆるこんな時はどうすればいいの?と言うことがイラストとテーマごとにまとめられているノウハウ本、というものに分類されます。

例えば実際にこのようなケースで困った時の対処法の参考例として、辞典のような形で使うことも可能です。また、1つの項目が短めのページ数でかなりわかりやすくまとめられているので、1日何ページと決めて読みやすいこともありかなりおすすめしたい作品になっております。

発達障害の方だけではなく、それ以外の人間が読んでも必ず参考になる本なので、今回紹介する3冊の中では最も色々な人におすすめできる作品になっています。

また、こちらの本は仕事での人間関係におけるトラブルに対する対処法に関して重きを置いてまとめておりますが、通常の仕事編と日常生活編のシリーズ2冊もあるので、まずはお好みのものを1冊手にとって読んでみることをおすすめしたいと思っています。

・発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術

1冊目の本がノウハウ本だとすれば、こちらの本はノウハウもそうなのですが発達障がい者でありながらも仕事のテクニックを身に着けていった方のエッセイや自己啓発本としておすすめな作品になっております。

ADHD特有の疲れやすさや、物を落としてしまうことが多いといった症状にはどのように対処すればいいのか?ということがフランクな文章で書かれています。イラストも一部挟まれていますが、滑稽な印象のものが多いため終始気楽な感じで読むことができる作品です。

こちらは比較的当事者におすすめな作品の一つでありますが、発達障害についてあまり関心のない方が完全にエッセイとして割り切って読んでも面白く読めると感じています。

・僕の妻は発達障害 

こちらの作品は上記2つの作品と違って、漫画になっています。

発達障害を患いながら誰かと暮らしている方や、周囲に発達障害の方がいらっしゃる方、発達障害の症状への理解が浅い方にお勧めしたい作品だと思っています。

ADHDの奥さんと、漫画家の旦那さんが時に衝突したり、うまくいかないことはあっても、奥さんのADHDと向き合いながら一歩ずつ前へ進んでいく、といったお話になっております。

基本的に発達障害に理解がない人でも、当事者でも明るく面白いところもあれば、リアルな悩みを抱えている様子も描写されているので、文章メインだと読むのがキツい、疲れるといったLDが入っている方でもかなり読みやすいものになっていると思います。

また、最新話はネットで無料で見れるので雰囲気が知りたい方はそちらを見てから購入を検討してもいいと思います。

◯発達障害についての本

 今回取り上げた本は、あくまで私の独断によって選んだ

・どのような方でも読みやすい

・有益な情報を与えてくれたり、発達障害を抱えた人としては共感しやすい内容

のものをセレクトしております。医療従事者の方が、困ったときにどうすればいいか聞かれた際のアドバイスの参考材料にもしやすいと思っております。そのため、サンプルや無料版、立ち読みをして興味を持ってくださったらぜひとも購入して読んでみることを検討してくださればと思います。

また、今の時代無料で本が読み放題のサービスも多く存在しております。検索欄に「発達障害」「ADHD」といった単語を入力して検索すれば、関連する書籍が山のように出てきます。

この中から自分にあった本などを探してみるのもいいと思います。

 発達障害の当事者であれば少なからず共感することのできることが書いてあり、どこかに仲間がいるんだなあと安心感を覚えることができると思います。

また、自尊心の向上や人間こんなもんなんだろうな、という諦めを覚えるためにも自分のような人が少なからずいるということを知ることが大切になってくると思います。

 また、発達障害についてあまり知識がなく、かつ周りにそのような人がいないと、もし自分の周りの家族や友人、部下からカミングアウトされた時にどのように対処すればいいか分からず、「そんなことは誰にでもあるだろう」といった突き放すような言葉をかけてしまうリスクがあります。

そのためにも、知識をつけておくことは大切になってきます。

 

◯医療従事者の方へ

 発達障害というのは現れやすい特徴が決まっています。実際医療に携わっているといっても、自分に関係がなければ学校で学んでいたとしても知識は薄れてしまうと思います。だからこそ、もし自分があまり知識がないな…と思うなら、今回お勧めした本でも、無料の本でも構いません。まずは発達障害というものについてまとめられた本を1冊でいいので読んでみてください。知識があるとないとでは接し方に大きく変化が出てくると思います。また、その接し方の変化がプラスに働くか、マイナスに働くから明白だと思っております。

 医療従事者だから、ではなく、一つの知識を得るために、と思って読んでみると気楽でいいと思いますよ?

【スタッフや患者様から愛される看護師になるためには】

 皆さんは看護師として働くなかで職場の人間関係に不満や働きにくさを感じていませんか?

また、今から新しい職場や新しい病棟で勤務される方はうまくやっていけるのか不安が大きいのではないでしょうか。

看護師として業務をスムーズに進めるためには多職種との連携が最も大切です。

医師、薬剤師、ソーシャルワーカーなど患者様を入院から退院まで支援するうえで看護師は連携の中心となり円滑に進めることを求められます。

また多職種との連携も大切ですが何より看護師間の協力がないと看護を一人では確実にできないでしょう。

一人の患者様に対して清拭や移乗、入院対応から手術搬送など看護師が二人以上で対応していかなくてはできない業務は患者様の安全性のためにも複数のスタッフで対応したほうがいい場合はたくさんあります。

しかし、看護師の退職の理由で「人間関係がつらかった」という声をよく聞くのではないでしょうか。

看護間の距離間やコミュニケーションのとり方が難しく、人間関係に疲れ退職を選ぶ方も多いです。

スタッフや患者様から愛され働きやすい職場環境を作っていけると充実した勤務ができるでしょう。

まず、人間関係がうまくいかない原因を考えてみましょう。

なぜ人間関係が悪化するのか

・勤務状況がきつい

看護師は日勤に加え夜勤もあり勤務時間や不規則です。

またどこの病院、病棟に行ってもほとんどが看護師不足です。

朝は勤務前に患者様の情報収集のために前残業をし、就業時間後も勉強会などで残業をし、残業は当たり前のようにあるのが実情です。

看護師不足のうえ勤務時間内に業務が終わらないとなると看護師それぞれの余裕もなくなっていき自分の業務に専念していきます。

そのため、新人看護師のサポートや教育も十分に出来ず、新人看護師も忙しそうな先輩看護師にわからないことを聞きにくい環境が生まれ看護師間の協力が出来ないといった悪循環を起こしていきます。

・女性が多くトラブルが起きやすい

看護師の職場は女性が多くトラブルが起きやすいといえるでしょう。

女性特有の感情の起伏が激しいことも理由にあります。

女性のホルモンバランスが関係していることも考えられますが、看護師として働く人に責任感や自己犠牲の精神が強い方は多いです。

また職業柄、小さなミスが患者様の命に関わるという気持ちから神経質で細かい人もいます。

こういった性格の方は感情の起伏が激しくなりやすい傾向があります。

また女性の多い看護師の職場には既婚女性・未婚女性や恋人や子供がいる女性、妊娠中の女性などさまざまな環境で生活されている看護師がいるため気を遣う話題が多く嫉妬などマイナスな感情が生まれトラブルになりやすいです。

こういった理由から嫌がらせや陰口を言われるなどといったトラブルに巻き込まれる看護師はいます。

女性でよくある集団での行動を好むことも要因に加わり、看護師の職場はストレスを感じやすい環境が自然とできています。

苦手な看護師との関わり方

看護師にもいろんな看護師がいます。苦手な看護師もいるでしょう。

しかし、そんな看護師ともうまく付き合っていかなくては自分の業務をスムーズに行うことはできません。

看護師をしている以上、一人では仕事ができないからです。

患者様に看護を提供するにおいてほかの看護師との情報共有、協力がないと仕事ができないからです。

そこで苦手な看護師との上手な付き合い方を考えていきましょう。

まず、苦手な看護師に意見を言って相手の性格や考え方を変えようとするのは無駄だと言えます。

長年生きてきて育った環境がその方の性格を作り上げているからです。

それよりも自分の仕事を円滑に進めるためにまずは自分のことを見つめなおしていくことが大切です。

例えば、言い方がきつく口の悪い看護師に対しての対処法です。

どの職場にも言葉がきつい看護師はいます。自分に言われてなくても聞いているだけで嫌な気分になることもありますよね。

そのような看護師のことを一度よく見てみましょう。

自分だけに言い方がきついのか、それともほかの看護師にも同じようにあたりがきついのかを観察します。

自分だけであれば何か自分が変わる努力が必要なのかもしれません。

とくにしてはいけないのは、感情で言い返すことです。あまりにも理不尽なこといわれて言い返したくなることもあります。

しかし、感情で言ってきている相手に感情のままに返してもお互いヒートアップするだけです。

イライラすることもありますが、一度気持ちを落ち着かせ「わかりました」と飲みこみましょう

落ち着いたあと、事の内容を自分の頭で整理してみるといいでしょう。

あまりにも理不尽なことが続くようでしたら、信頼できる先輩や師長・主任に相談してみるといいです。

自分で言い返したり、一人で解決したりしないようにしましょう。

そのような相手とは極力関わらないほうがいいです。

また、人の悪口ばかりを言う看護師もいます。そのような看護師に「わかります」や「そうですよね」と同調するのは危険です。

「そんなことがあったのですね」などありきたりな返答で回避しましょう。

愛される行動とは

看護師として働くなかでせっかくなら楽しく働きやすい環境で働きたいものです。

具体的にどのようなことをすると好印象をあたえられるのか紹介していきます。

・大きくうなずく、手は体の前、相手に体を向ける

まずスタッフ・患者様に対して共通することですが人の話を聞くときは「大きくうなずく」、「手の位置は自分の体の前」、「相手に体を向ける」ことが大切です。

話している人のことをきちんと受け入れているというアピールになります。

忙しい勤務でつい下を向きがちではないでしょうか。また手は体の前に出しておくことで相手に親近感を与えることが出来ます。

・聞き上手

患者様の気持ちやしたいことをキチンと聞ける看護師は愛されます。

それは患者様だけでなく、ほかの看護師からも好印象を与えます。

患者様と向き合えていると感じられるからです。

しかし業務をせずに話し込むのは違います。

業務の合間に患者様とのコミュニケーションを取れる看護師が好まれるのです。

新人看護師のうちは難しいかもしれません。業務の流れがつかめてきたら挑戦してみましょう。

・ほめ上手

コミュニケーション力にはなりますが、相手を褒めることは重要です。

褒めることも人を良く見ていないとできません。看護師に対しても、患者様に対してもよく観察し、ささいなことでも声をかけることが大切です。

患者様に対しても「昨日より体の動きがいいですね」、「今日は食事もよくとれていますね」など声をかけることで相手に関心を持っていることが伝わります。

同じスタッフに対しても小さな変化を言葉にして伝えることを意識してみましょう。

はじめは緊張しますが続けることで関係性は確実に変わっていきます。

・看護技術を磨く

やはり看護師において看護技術の向上は永遠の課題です。

例えば採血でも自身がなさそうな看護師には任せたくないでしょう。

看護技術に自信をつけるには時間と経験が必要になりますが看護師において最も必要です。

普段は感じのいい看護師であっても痛みを伴う看護技術で何度も失敗されるのは嫌です。

看護技術が上達するような努力をしていきましょう。

・言葉遣い

言葉遣いにおいては看護師スキルもコミュニケーション力も関係ありません。

また今すぐにでも意識次第で改善できます。

「言葉遣いは心遣い」と言われるように言葉遣いで他の看護師や患者様に好かれることもあれば、その逆もあります。

言葉遣いのスキルとして「クッション言葉」があります。

言葉の冒頭に一言添えることです。

例えば「申し訳ありませんが、○○をお願いできますか」の「申し訳ありませんが」の部分です。

聞いた相手が言葉と聞くときに心構えができ落ち着いて聞けるのです。

また「依頼形」で表現するとより好印象を与えられます。

先ほどの一文でいえば「お願いできますか」の部分です。

相手に指示や強要をしているような言い方では不快を与える可能性があります。

しかし依頼形にすることで「してあげようかな」といった気持ちにさせやすくなります。

クッション言葉と依頼形を活用することで相手に与える印象はずいぶん変わります。

このような日常から意識して行動を変えることで職場環境や人間関係を自分で変えていくことが出来ます。

まずは今日から意識してみてください。毎日がもっと過ごしやすいものになるでしょう。

第2の看護師人生

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医療に貢献できる場所は沢山ある

私は今「治験コーディネーター」

という仕事についています

治験施設支援機関に従事し

日々最新の医療に携わることができたり

医療の発展の為のお手伝いをしています

私が看護師になったのは19年前

当時は大きな総合病院に勤務し

外来から手術まで幅広い経験を

積むことができました

仕事は夜勤もあり

それなりに大変だったけれど

何せ20代前半と若かった事もあり

なんなくやり過ごせていたように思います

やがて20代後半になれば

お付き合いしている彼と結婚

すぐに妊娠して仕事も産休に入りました

看護師の人数が多い職場で

産休を取るときも取りやすく

福利厚生も充実していたのは

とてもありがたかったと思います

1人目の出産から程なく2人目も

授かることができ、トータルで5年の

産休期間を得ることができました

産休に入った頃は、現場を離れることに

一松の不安がありながらも

子育てに追われ、仕事のことは頭から

すっかり離れてしまいましたが

やがて下の子のおむつがとれる頃になると

「私はまた現場に復帰することができるのだろうか」

と漠然と思うようになりました

これまでと自分の置かれている

ステータスが以前とは違う中で

また独身の頃のように

バリバリと働くことができるのか…

そう思うと不安になったりもしましたが

勤めていた病院には

時短パートタイム制度がありましたので

下の子が就学するまでは

その制度を利用することで

家族と仕事のバランスを

取ることができました

いよいよ復帰

いざ復帰してみると、そんな不安はどこへ

同僚や先輩方のサポートを受け順風に

復帰することができました

やがて子供たちもすくすくと成長し

私も仕事が慣れてきたところで

パートタイムからフルタイムに移行

年齢も脂が乗ってきた事もあり

若い看護師の指導や、ある程度責任ある

主任看護師の役職にも就くことになりました

何か釈然としない

年齢的にはすっかり中堅の世代

他の企業で言えば係長のあたりです

当然部下のさまざまな責任は取らねばなりません

医療現場ですから少しのミスも許されず

またミスが起きないような現場作りも

仕事の一つです

若い看護師の指導には

責任を持ちながらもメリハリのある指導を

心がけてはいましたが

どうしても有事の場合には

自分が責任を負います

また一方で上司である看護師長や看護部長の

意見も仰がねばなりません

その職位ですから当然のことながらも

毎日が板挟みになり

当時はとても悩んでいました

悩む暇もなくうちに帰れば

家事育児もこなさねばなりません

それでもまだ家族がいながら

フルタイムで働けているのは

周りの助けがあったからこそ

ここでこの状況から抜け出すのはずるい気がして

(今思えば)我慢をしていたように思います

人生の価値は一瞬で変わる

今の仕事はとても好き

これが自分の思い描いていた

看護師のあるべき姿だと

思っていました

その時までは

ある日、偶然にテレビのドキュメンタリーで

医療の研究開発現場を放送しているのを見て

思わず手が止まりました

そこでは新しい医薬品の開発が行われ

無論のこと様々な治験も実施されていました

ずっと携わってきた業界ながら

全く新しい現場を見ているかのような

感動を覚えました

現場で患者さんと触れ合うことこそ

看護師だと思いこんでいた私は

このような形でも、

間接的に患者さんを救うことができるのだと

感動したのです

第二のステージへ

ドキドキしながらも

一か八か専門の転職サイトへ登録すると

不思議とこれまで背負ってきた見えない重圧から

幾分か解放された気分になりました

“私の代わりはいくらでもいるけれども

自分がやりたい事は自分しか挑戦できないんだ”

という強い気持ちに、しだいに変化しました

今、自分でも驚くほど

仕事が楽しいと感じています

それは自分が日々進化する医療現場の

最先端にいて刺激を受けることで

毎日が勉強だと実感できるからです

胃がんにならないために

【はじめに】

胃癌とは、胃にできた悪性腫瘍の総称を指します。

胃がんの原因は様々です。

通常、正常な胃の粘膜の細胞が変化することで発症します。

特に近年になって、胃癌の原因として注目されているのが、ヘリコバクター・ピロリと呼ばれる細菌の感染です。

数々の研究で、ピロリ菌感染者と、そうでない方を比較すると、胃癌の発生率リスクが大きく異なることが判明してきました。

胃癌の特徴として、早期には自覚症状が現れにくいということが挙げられます。

進行した場合でも、目立った症状が現れないことも少なくありませんので、胃癌を予防的に早期発見および早期治療するためには、少なくとも年に1回程度は定期的に胃カメラ検査などを受けることが重要です。

胃癌の発生要因としては、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染以外にも喫煙歴、食塩や高塩分食品の摂取などが本疾患を発症させる危険性を高めることが報告されています。

今回は、様々な生活様式や細菌感染が発症に関連している「胃癌」に罹患しないために普段から簡便に取り組める対策などを説明していきます。

【第1章】胃癌の原因とは?

胃癌が発生する原因については、これまでも多くの研究が行われており、現時点でもいくつかのリスク要因が指摘されています。

胃癌が発症する詳細なメカニズムは、明確にはわかっていませんが、胃癌そのもののリスクを高める要因は判明してきています。

胃癌の発生リスクを高める要因として、まず忘れてはいけない要素として「ピロリ菌の感染」が挙げられます。

ピロリ菌感染による慢性的な胃粘膜の炎症は、胃がんの主原因の1つです。

ヘリコバクター・ピロリ菌とは胃の粘膜に生息して炎症を起こす細菌です。

ピロリ菌は胃の中で生きることができるらせん形状の悪玉菌です。

食べ物や水を介して感染。除菌しなければ胃の中で生き続けることができると言われており、ほとんどが乳児期に感染します。

当時の衛生環境が悪かった50代以上が保菌していることが多いと推察されています。

このピロリ菌に一度感染すると慢性的に胃の粘膜が荒れた状態が続き、それが胃壁を形成する細胞の癌化を促進して、胃がんを発症すると考えられています。

実のところ、50歳以上の中年層の方では約7割以上の方がピロリ菌に感染していると推測されています。

勿論、この細菌は胃癌の危険因子のひとつとされていますが感染した人の全てが直接的に胃がんになるわけではありません。

これ以外にも、胃がんは長期間にわたる胃の中の環境悪化や、過度な刺激によって発症すると言われています。

リスク因子には、ピロリ菌感染のみならず、塩分の多い食品の過剰摂取、野菜・果物不足、過度な飲酒習慣、大量の喫煙、食事の乱れ、ストレス、過労など様々な要素が挙げられます。

胃癌は初期段階ではほとんど症状がなく、進行しても目立った症状が出ないことがあるので特に注意が必要です。

時には、早い段階から消化不良による胃の不快感、食後の膨満感、胃痛、胸焼け、血の混ざった黒い便、食欲不振などの症状が現れることがあります。

ただ、胃癌ではなくても一般的な胃炎や胃潰瘍でも同様の症状が出現して自覚されるため、胃癌であることが見過ごされることも少なくありません。

胃癌が進行すると、消化管が狭くなったことによる食欲不振や嘔吐、全身の倦怠感、体重減少のほか、胃壁がただれたことによる吐血やタール便、腹痛、貧血などの症状が悪化して引き起こされますので事前に早期発見に繋げることが極めて重要な観点です。

【第2章】胃癌にならないために出来る事

胃癌にならないためには日常生活においてリスク因子を回避するように注意し、定期的に検査や診断を受けることが重要です。

例えば、食事を4~5回に分けてゆっくり食べる、コーヒーや香辛料などの辛い物といった刺激物をなるべく控えるなど、胃に出来る限り負担をかけないように心がけましょう。

また、胃癌の場合には早期発見や早期的な治療ができれば治癒が見込めますので、定期的に胃内視鏡検査を受け、胃の状態をチェックすることが大切です。

前述した通り、ピロリ菌感染が発症の原因となることが多いので、その細菌感染の有無を調べるための血液検査・呼気検査・便中抗原検査などを少なくとも一度は受けることが望ましいと考えられています。

そして、万が一ピロリ菌に感染していると判明した場合には確実に菌の除去を行うことが胃癌発症を予防するうえでキーポイントとなります。

また、胃癌の具体的な検診方法として効果的であるのは一般的な問診に加えて、「胃部X線検査」や「胃内視鏡検査」などが挙げられます。

胃X線検査とはいわゆるレントゲン検査のことです。

造影剤のバリウムと胃を膨らませる炭酸ガスを発生させる発泡剤を飲んで検査を受けます。

実際の手技では、膨らんだ胃の粘膜にバリウムを付着させるために、身体を仰向けやうつ伏せ、あるいは左右に回転させるなどの指示が出されることでしょう。

バリウムは時間と共に粘膜から剥がれ落ちてしまうため、撮影を行いながらバリウムを付着させるために身体をいろんな角度で回転させるように繰り返します。

現実的に胃X線検査を受ける際にはレントゲン技師の指示に従い、落ち着いて検査を受けてくださいね。

なお、レントゲンで胃の内部を撮影するため、事前に食事や飲料の摂取制限がありますので、受診機関に確認して事前の指示に従ってください。

一方で、胃内視鏡検査では小型のカメラを装着した細い管(直径10mm程度)を口または鼻から挿入して、食道、胃、十二指腸を直接観察します。

この検査では、粘膜の微細な変化も鮮明に見えることから、凹凸の少ない病変や出血なども確認する事ができます。

また、時に管がのどの箇所を通過する際に嘔吐反射が起きることがあり、苦痛を感じる方もいますので、その際には苦痛を軽減するために鎮静剤を利用する場合もあります。

なお、この胃内視鏡検査においても胃の内部を観察するため、検査前に食事や飲料の摂取制限がありますので認識しておいてくださいね。

これらの検診事項は、男女ともに50歳以上の方が通常では対象となっています。

検診の間隔は2年に1度と規定されていることが多いですが、気になる症状があるときには検診を待たずに迅速に医療機関を受診するように意識しましょう。

【まとめ】

胃癌とは、胃壁の内側の粘膜に発生する腫瘍性病変のことです。

筋肉や粘膜でできている胃壁の中でも最も内側にある粘膜の細胞が何らかの原因でがん細胞となり増殖することで生じると言われています。

50代以上の男性が発症することが多く、胃癌の発症リスクとしてまずはヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染が挙げられます。

それ以外にも、喫煙の習慣や塩分の過剰摂取、栄養バランスの偏った食生活、過度な飲酒などが胃癌発症のリスク原因として指摘されています。

胃がんはがんによる死因の上位を占めていますが、早期発見および早期治療につなぐことが出来れば比較的予後が良い疾患です。

検診などでも行なわれている胃X線検査や胃カメラ検査は、早期の胃がんの発見に有効なツールですので、40歳ごろを過ぎたら定期的にこれらの検査を前向きに受けられることをぜひお勧めします。

今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。

看護師のキャリア別で多い悩みと解決方法

病気の患者さんや命に関わる看護師のお仕事。

仕事量の多さや責任感、職場の人間関係、今後のキャリアについてなど何年目になっても悩みは尽きないものです。

ここでは、看護師1年目、2年目、3年目、5年目以上とキャリア別で多くみられる悩みと解決方法についてご紹介します。

看護師1年目に多い悩み

憧れの看護師としていよいよスタート!

嬉しさと緊張の中勤務が始まったのもつかの間。

理想と現実のギャップや想像以上の激務、職場の人間関係など1年目の看護師の大半は悩みを抱えています。

1年目看護師に多い悩みについて詳しくみてみましょう。

理想と現実のギャップ

多くの看護師が入職後にギャップを感じます。

思い描いていた仕事や職場環境のイメージと実際の違いをうまく受け入れることができず、モチベーションの低下や自己喪失感につながります。

知識不足

1年目では覚えることがたくさんある他、できることも限られています。

先輩看護師から注意されたり、怒られることも多々あります。

自分の知識不足や能力不足を重く受け止め、「看護師に向いていない」「辞めたい」という感情につながってしまうケースがあります。

人間関係

1年目では業務を覚えるのに一生懸命になりすぎ、周囲に気を遣う余裕がなくなり、「愛想がない」など先輩看護師へ誤った印象を与えてしまいがちです。

プリセプターとの相性や同期との差に悩む看護師も少なくありません。

看護師1年目に多い悩みの解決方法

看護師として十分な知識や技術が身についていないまま辞めることはふさわしくないこととわかっていても、適切な対処法がわからないと辞めたいという気持ちだけが大きくなっていってしまいます。

1年目の看護師に多い悩みへのそれぞれ対処法をご紹介します。

理想と現実のギャップ

自分一人が悩まずに職場の人に相談してみましょう。

先輩看護師も同様の悩みを抱え、乗り越えてきたかもしれません。

また、先輩看護師の働く姿を良く観察してみましょう。

患者さんとの関わり方をみることで、看護師としてのやりがいや喜びを感じることができるかもしれません。

知識不足

1年目で知識不足は当然です。

先輩看護師から教わったことは、必ずメモを取り、復習することが大切です。

教わったことは1つ1つ頭に入れ、わからないことは恥ずかしがらずに先輩看護師に質問しましょう。

人間関係

人間関係を良くするためには、信頼関係を築くことから始まります。

近寄りがたい先輩であっても挨拶はしっかり行い、業務の報告・連絡・相談を確実に行いましょう。

職場を変えて人間関係を一から始めるのは簡単なことです。

しかし、どこの職場にも苦手な人はつきものです。

苦手な人ともうまく付き合うスキルを養うことも必要です。

他にも休みの日には、しっかり休息をとること。

1年目は慣れない環境の中で、身体的のみではなく、精神的にもかなり疲れます。

仕事から離れ、上手にリフレッシュできる機会をつくることが大切です。

看護師2年目に多い悩み

2年目になると一般的な業務を少しこなせるようになり、少し周りを見る余裕がでてきます。

2年目看護師に多い悩みについて詳しくみてみましょう。

人間関係

年数を重ねても人間関係に悩む看護師は多いです。

2年目になると後輩の成長をプレッシャーに感じたり、先輩からの評価が気になったり、うまく先輩と関わっている後輩や同期と自身を比較したりと人間関係に悩む人は多いようです。

看護師に向いていないと感じる

1年目では、プリセプターがいることで安心して業務が出来ていなものの、2年目になるとプリセプターから離れ、自分自身で注意してミスを防がなければなりません。

どんなに注意してもミスは起きてしまいがちです。

ミスが増えるたびに責任を重く感じ、看護師には向いていないのではないかと考えてしまうようです。

待遇に不満を抱く

1年目と2年目のお給料の差はほとんどありません。

2年目になると、住民税の控除が始まるため1年目よりも手取りが減ることもあります。

毎日のこんなに頑張っているのに・・・とモチベーションが下がり、やりがいを感じられずに悩む看護師も少なくありません。

看護師2年目に多い悩みの解決方法

人間関係に悩んだり、モチベーションが下がってやりがいが見つけられないとどうしても辞めたい気持ちが大きくなってしまいます。

2年目の看護師に多い悩みのそれぞれの対処法をご紹介します。

人間関係

後輩も入ってきて、2年目になるとプリセプターから離れ、独り立ちするため先輩に聞きづらいという看護師も少なくありません。

プリセプターから離れるため、先輩とのコミュニケーションは1年目の時から比べると少なくなりがちです。

むしろ、状況をみて積極的に先輩に話しかけていきましょう。

先輩看護師も後輩が積極的に聞いてくれることで頼られていると嬉しく感じます。

看護師に向いてないと感じる

慣れない業務や今一度確認したほうが良いと思う業務は、ためらわずに先輩看護師に質問し、確認しながら行いましょう。

聞かずに行ってミスを起こすよりも、聞いてしっかり確実に業務をこなすことで自身の知識や技術の向上にも繋がっていきます。

待遇に不満を抱く

1年目よりも2年目のお給料の手取りは減ることがありますが、年収でみるとボーナスの支給があるので確実に増えています。

看護師のお給料は年数を重ねると上がっていく傾向にあるため、2年目はさらに知識や技術の向上に重点を置き、乗り越えてみると良いでしょう。

看護師3年目に多い悩み

新人看護師を育てるプリセプター業務や医師の指示受けなどを行うリーダー業務などさまざまな業務が増える3年目は、責任も増えて悩む看護師が少なくありません。

3年目看護師に多い悩みについて詳しくみてみましょう。

人間関係

プリセプター業務が始まり、新人看護師を育てる看護師として後輩と先輩の板挟みになり、悩む看護師が多いようです。

後輩の失敗もプリセプターの責任とみなされ、理不尽に感じることも多いでしょう。

また、自身の業務をこなすにも精一杯な状況で、新人の指導がしっかり行えるかと不安や責任を強く感じる看護師も少なくありません。

医師の指示受けなどを行うリーダー業務が始まることで、医師とのコミュニケーションや人間関係で悩む看護師も多いようです。

業務や看護への漠然とした不安

毎日の業務を一生懸命こなしてきた1年目や2年目とは異なり、3年目になって業務や看護を客観的な視点でみれるようになってきます。

先輩や同期などと話していても看護観について深く考え始める時期にもなります。

看護師3年目に多い悩みの解決方法

3年目になっても人間関係以外に業務や看護など、あらたな悩みが尽きないのが看護師です。3年目の看護師に多い悩みのそれぞれの対処法をご紹介します。

人間関係

プリセプター業務やリーダー業務が始まり、悩んだ先輩看護師は少なくありません。

仕事は教わることも大変ですが、教えることはそれ以上に大変な労力を使います。

悩んだ時は、自分ひとりで抱え込まずに同期や先輩に相談してみましょう。

自身も経験を積んできた先輩が適切なアドバイスをくれるでしょう。

業務や看護への漠然とした不安

3年目になって客観的な視点でみれるようになってきたということは、少し余裕が出てきたということです。

また、業務内容や看護について考えるようになってきたのは、看護師としてやりがいを感じ、気づける看護師になってきたということです。

同期や先輩などとどんどん看護観について話しましょう。

あなたが看護師として成長する時期がきたということです。

看護師5年目以上に多い悩み

看護師5年目以上になると責任を伴う仕事が増え、プレッシャーを感じることも増えるでしょう。

また、同期や先輩看護師などの看護観や働きぶりを見て今後の自分自身の方向性について考え始める看護師も少なくありません。

5年目以上の看護師に多い悩みについて詳しくみてみましょう。

人間関係

後輩の良き理解者にもなりつつ、上司からの期待にも応えなければならない5年目看護師は人間関係の板挟みになり、ストレスを抱える人が多いようです。

上司の指示で時には後輩に厳しく指導しなければならないこともあるでしょう。

責任のある仕事が増えたことでのプレッシャー

一般的な業務が自分で一通りできるようになった看護師5年目以上は、重要な業務や後輩の指導など責任のある仕事を任されることが多くなります。

上司や先輩から頼りにされることでやりがいにつながりますが、プレッシャーと感じてしまう人も多いようです。

2交代や3交代による体への負担

若い時は2交代や3交代勤務でも体への負担をそれほど感じずに勤務してきた人も、年齢を重ねるにつれて体への負担を感じるようになってくる人も少なくありません。

体内時計が乱れることにより、多くは睡眠障害がみられることが多いようです。

給与や待遇に関する不満

看護師5年目以上となり、責任のある仕事など業務量が増えたわりには給料が増えない、休暇が取りにくいなど不満を感じる看護師も多いようです。

同期が辞めていくことへの不安

看護師5年目ともなると結婚や出産などライフスタイルの変化によって辞める人も出てきます。

同期や信頼できる仲間が辞めていくと取り残されたような気持ちになり、不安を感じる人も少なくありません。

将来の方向性に対する迷い

一通りの業務がこなせるようになり、看護技術も身についた看護師5年目以上は、今後の看護師としてのあり方について考え始める人が多いようです。

将来的に看護師としてさらに専門性を身につけていくか、管理職になるか、もしくは他の職業へ転職するかなど、今後の進路に悩む人も多いでしょう。

看護師5年目に多い悩みの解決方法

看護師5年目以上になってくると人間関係や業務以外にも今後のキャリアについて考える機会が増えてくるようです。

ここでは、5年目以上の看護師に多い悩みの中でもキャリアプラン例についてご紹介します。

専門看護師や認定看護師を目指す

特定の専門分野で活躍したいという人には、専門看護師や認定看護師の資格取得に挑戦してみると良いでしょう。

看護師として5年以上の実務経験が必要で、資格取得までには多くの時間と費用がかかる他、単位取得や認定審査合格などいくつかの条件をクリアしなければなりません。

お金も労力もかかりますが、さらに専門性が身につくことで、やりがいにも繋がり、資格手当など収入も上がる他、転職時にも有利になるでしょう。

管理職を目指す

管理職の基準は職場によって異なりますが、一般的に在職者の中から次の看護管理職を選択します。

国立病院機構では、管理職へ昇進する試験があり、在職者の中から管理職を育成するシステムがあります。

その他の病院でも看護師としての在籍年数が長く、スタッフからの信頼が厚い看護師は自然と管理職への声がかかることもあります。

職場を変えてみる

将来の方向性を考えた時に、現在の職場ではやりたいことが出来ない場合は、部署変更または思い切って他の職場に転職してみるのも良いでしょう。

5年以上の看護師経験があり、明確な理由がある場合の転職はスムーズでそれほど難しくはないでしょう。

まとめ

看護師のキャリア別で多い悩みと解決方法についてご紹介してきました。

病気の患者さんや命に関わる看護師のお仕事は、何年目になってもさまざまな悩みを抱えている看護師が多いようです。

しかし、キャリアアップの道もさまざまであり、とてもやりがいのある仕事です。

ぜひ、悩んだ時は解決方法を参考にして乗り越えてみてくださいね。

肝硬変にならないために

【はじめに】

肝硬変とは、慢性的に肝炎を発症して肝臓に長く炎症が生じることで、肝臓の組織が線維化して硬くなる病気を指します。

肝硬変を引き起こす原因は、B型、あるいはC型の肝炎ウイルス感染、アルコールの多飲、過剰な脂質の摂取や肥満、そして自己免疫の異常が生じる病気など多岐にわたります。

肝硬変では最終的には肝機能が著しく低下するだけでなく、肝臓癌を発症するリスクも高くなりますし、食道静脈瘤や肝性脳症など命に関わる重篤な合併症も併存しやすくなります。

肝臓は何らかの原因によって炎症が生じることで仮にダメージを受けても、軽度であれば元の状態に戻ることが可能な回復能力を備えています。

しかし、肝硬変が進行すると正常の状態に改善できなくなるため、死に至る患者さんも多くいらっしゃいます。

肝硬変を予防するには、慢性肝炎の段階で適切な治療を行うことが大切です。

したがって、それらを実践するためには定期的な検診や肝炎ウイルス検診などを受けることが推奨されています。

今回は、色んな合併症を引き起こす「肝硬変」に罹患しないために普段から簡便に取り組める対策などを説明していきます。

【第1章】肝硬変の原因とは?

肝硬変は、一般的に肝臓に慢性的な炎症が生じる「慢性肝炎」が進行することによって発症します。

長期間にわたって継続する炎症が生じることで、肝臓の細胞は徐々に破壊されていき、その部位に硬い組織が蓄積して形成されていくために肝臓が全体的に硬くなるのです。

肝硬変の主な原因は、飲酒や肝炎ウイルス、脂肪肝です。

欧米ではアルコール(飲酒)が原因の肝硬変が多いと報告されています。

一方で、本邦では肝炎ウイルス感染によるものが多いと言われており、特にC型肝炎(HCV)とB型肝炎(HBV)が多く、それに次いで飲酒となっています。

肝硬変の根本的な原因である慢性肝炎にはさまざまな原因がありますが、その中でも肝硬変の原因の約半数を占めて主因とされているのはC型肝炎ウイルス感染によるものです。

また最近では、肥満や糖尿病などの生活習慣病から発症する「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」と呼ばれる疾患からの肝硬変も時々見られるようになりました。

その他、原発性胆汁性胆管炎などで胆汁がスムーズに排出されなくなる、あるいは自己免疫性肝炎などにおける免疫異常、慢性心不全などの病気をきっかけに肝硬変になることもあります。

肝硬変になっても、初期のうちは肝機能の低下自体は軽度であることが多いため、まったく症状が認められないないこともしばしば散見されます。

肝臓がいわゆる「沈黙の臓器」と比喩して言われるのは、そのためです。

しかし、肝硬変が進行して肝臓の機能が著しく低下する際には全身にさまざまな症状を引き起こします。

肝臓はアルコールや薬剤など体内に取り入れられた色々な物質の解毒を行います。

それ以外にも、出血を止める凝固因子、血液中の浸透圧を調節するアルブミン、消化吸収を助ける胆汁を産生するなど重要な役割を担っています。

ですから、肝臓の機能が重度に低下すると、体内で産生されたビリルビン色素の胆汁中へ排泄が低下することで黄疸(目や皮膚が黄色くなる症状)や易出血性(出血しやすい状態)といった症状が認められるようになります。

また、アルブミンが減少すると必然的に細胞内から細胞外へ体内に水分が溜まりやすくなり、腹水や浮腫などが生じるようになります。

さらに、肝臓の組織内が硬くなるために血液が流れにくくなり肝臓に流入してくる血管の圧が高くなり、本来ならば肝臓に流入するはずだった大量の血液がその他の血管に流れることに否が応でもなってしまいます。

その結果として、食道や胃の静脈に過度な負担がかかって瘤が形成されて「胃静脈瘤」や「食道静脈瘤」を発症しやすくなります。

これらの瘤病変がいったん破裂すると大量出血で死に至ることも少なくありません。

また、体内で産生されたアンモニアなどの有害物質が本来解毒作用を有する肝臓で十分に処理できなくなると、意識の混濁などを引き起こす「肝性脳症」という合併症を併発することもあります。

肝硬変は将来的に肝臓癌に移行するリスクが高いともされているため、常日頃から肝硬変にならないようにする注意力が必要です。

【第2章】肝硬変にならないために出来る事

前述の通り、肝硬変は肝炎ウイルスへの感染、あるいは大量飲酒の習慣、そして生活習慣病などが原因で引き起こされます。

これらに関しては、B型肝炎ウイルスのワクチンを接種する(C型肝炎ウイルスのワクチンは現在ありません)、ウイルス性肝炎感染者の血液や体液に直接触らない、飲酒は適量にとどめて健康診断で肝機能が指摘されたら禁酒するなどの対策である程度は予防できます。

そして、肥満や糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を治療し予防するように努めることも肝硬変予防になりますので、生活習慣病の人や生活習慣病のリスクが高いと言われた場合には、かかりつけ医師と相談して食事や運動習慣を見直すようにしてください。

また、肝機能の低下が仮に飲酒以外によるものであっても、アルコールそのものは肝臓で分解されて肝臓に負担をかけますので飲酒を続けると進行が早まるため、できるだけ禁酒を心がけるように意識しましょう。

万が一、肝硬変を発症した際にはたんぱく質の基となるアミノ酸の一種である分枝鎖アミノ酸が不足するためにそれらを補う薬物治療が行われます。

また、腹水が認められる場合には利尿薬や腹水穿刺などそれぞれの症状や背景に合わせた治療が行われるでしょう。

そして、肝硬変が進行するとこれらの保存的な治療を行っても十分な効果を得ることができなくなる場合には、肝移植の適応となることもあります。

ところが、実際には日本では死亡した後に肝臓を提供するドナーの登録が極めて少ないために必然的に移植手術件数も少なくなり、一般的に普及された治療法とは言えないのが正直なところです。

繰り返しになりますが、肝硬変は通常では慢性肝炎が進行することによって発症する病気です。

そのため、肝硬変の発症を防ぐには、定期的に健康診断などを受けて肝機能の状態をチェックしましょうね。

もし異常がある場合にはできるだけ早めに精密検査を受けて慢性肝炎の時期から適切な治療が介入される必要があります。

【まとめ】

肝臓はその一部が線維化して働けなくなってしまっても、残っている細胞が代わりに機能を受け持つことで、しばらくは自覚症状がほとんど出ません。

それゆえに、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれます。

一般的に自覚症状が出にくく、症状の出現に気づいた時には肝硬変がかなり進行していたというケースも決してめずらしくありません。

肝硬変では、肝臓の細胞が繊維のように硬くなり、肝臓の表面がごつごつとした組織のように変化します。

肝硬変は、肝臓の様々な病気やお酒などによって肝臓の細胞が破壊され続けることでも起こります。

肝硬変になると肝臓の中の血液循環が悪くなるので、さらに悪循環を辿って肝臓の働きも悪くなります。

肝臓を確実に守るためには、まだ症状が出ていない時期から予防対策をとることが必要不可欠です。

肝硬変の主な原因であるウイルス感染や飲酒、脂肪肝などは、日頃の生活習慣を見直すことで多少なりともリスクを減らせます。

肝硬変は食生活の乱れなどが原因で引き起こされることもあるため、適度な飲酒、バランスよい食生活、運動習慣などを心がけるように普段から意識して、自ら大切な肝臓を守っていきましょう。

今回の記事の情報が少しでも参考になれば幸いです。

福祉施設看護師ってどんな仕事?

施設看護師とは、老人ホームなどの高齢者施設で働く看護師のことを指します。

一口に老人ホームと言っても、特別養護老人ホームや老人保健福祉施設やグループホームなど様々な高齢者施設があり、看護師の配置義務もそれぞれです。

看護師が配置される高齢者施設で代表的なのが、特別養護老人ホームや老人健康福祉施設です。それぞれ一施設に看護師は1〜3人程度配置されています。

施設ごとの特徴や違いは以下に述べます。

・特別養護老人ホーム…特養の場合は、看取りを見据えた長期期間の利用が可能。

・老人保健福祉施設…老健の場合は、高齢者の自立や在宅復帰を目指した施設であるため、3カ月ごとに入所継続の判定が行われ、長くとも1年程度までの利用に限られています。

仕事内容について

 高齢者施設の入居者は、”療養目的”ではなく”生活目的”で入所しています。

高齢者施設施設の職員は概ね介護士さんになるので、生活に関わる清潔ケアやおむつ交換などは主に介護士さんが担当してくれます。

看護師は、基本的に医療に関わることが中心の業務で良いので、おむつ交換やシーツ交換まで行っていた病院と比べると、看護師の業務の幅は狭まります。

とはいえ、施設の看護師は1〜2人しかおらず、医療的な対応ができるのは看護師しかいないので、いざというときは責任が重く、的確な判断力が求められます。

 日常の主な業務としては、バイタルサイン測定や服薬管理、軟膏の塗布や適宜処置を行ったり、異常時には医師と連携して往診や受診の手筈を整えます。

ある程度の規模の施設であれば、看護師は1〜2人以上配置されています。

2人の場合は、一人がリーダーとして利用者のバイタルサイン測定などに回り、異常時の対応や受診手配など外部との連携を行います。

もう一人は処置や経管栄養、食事介助など、リーダーが指示を受けたことを行う役割をします。(ここは割と派遣看護師である場合も多いです)

施設看護師の主な業務の流れを下記にご紹介します。

施設看護師の1日

 9時 出勤・朝礼

・利用者のバイタルサイン測定

 →異常者がいる場合は医師へ報告して必要時受診や往診の対応をする

・処置が必要な利用者を周る。

 (入浴者であれば入浴後に介護士さんが呼んでくれるので都度処置の対応をする)

・昼の内服薬の準備をする

・昼食時、介護士さんが足りていなければ食事介助に入る

・内服介助

・午前中の要処置者の続きを周る

・排便が数日出ていない人をリストアップして、便処置の検討と薬剤の準備

・夕、翌朝の内服薬の準備をする

・日誌に本日あったことや翌日の勤務者への申し送りを記載する

17〜18時 退勤

以上のような仕事の流れになっています。

施設によっては、早番・遅番などと時間帯や業務内容を分けているところもあります。

また、内服薬は訪問調剤薬局さんが定期手に来てくれて、一包化にして届けてくれることが多いです。

 施設看護師の特徴としては、緊急やイレギュラーな対応があった時はとても大変ですが、落ち着いている日はとっても穏やかでゆったりと働くことができます。落ち着いていれば残業もほとんどなく、家庭との両立も取りやすいので、ママさんナースや定年退職後に務めるケースもあり年齢層は高めです。

高齢者施設で働くにおけるメリット・デメリット

施設看護師として働くメリットとしては、

・入居者と長期的に関わることができる

・ブランクがあっても復帰もしやすい

・残業が少なく、家庭との両立もしやすい

・医療的処置が少なく、介護寄りでゆったり働きたい人にとってはおすすめ

施設看護師として働くデメリットとしては、

・点滴や採血など医療的処置は少なく介護的な仕事が多い

・普段医療処置をほとんどしないので、急に必要になった際に戸惑ってしまう

・施設内の医療者は看護師だけであり、咄嗟の判断力が問われる

上記のようなメリット・デメリットが考えられます。

それぞれのライフスタイルやどう働きたいかなどによって、いろんな要素が妥協ポイントになってくると思うので、人それぞれかなとは思います。

〈施設看護師の転職体験記〉

 新卒から10年以上総合病院にて病棟勤務をしておりましたが、結婚・出産を機に退職しました。

その後子育てがある程度落ち着いたので、数年ほどブランクはありましたが、また看護師として復帰をしたいなと考えるようになりました。

ただ、病棟勤務は多忙で残業が多い上に、夜勤もあるので、もっとゆったりと働くことのできる、高齢者施設の看護師へ転職することに決めました。

高齢者施設において、常勤配置義務のある、特別養護老人ホーム(=特養)にするか、老人保健福祉施設(=老健)にするか迷いました。

特養は看取りや終身で長期入所が可能という特徴から、基本的に要介護3以上の人しか入所することができません。

中でも、ほとんどが要介護4、5の入居者さんなので寝たきりや認知症の人がとても多いです。

一方で、老健の方が要介護度は低めであり意思疎通の取れる方が多いので、患者さんとある程度コミュニケーションがとれてゆっくり関われる”老健”にしました。

老健は高齢者の自立や在宅復帰を目指す施設であるため、理学療法士さんが複数人在籍しており日々リハビリが行われており、活気も感じられます。

 実際に働いてみると、日常的なケアはほとんど介護士さんがやってくれるので、医療に関わる褥瘡処置や投薬など、”看護師”の仕事に限局している点でとてもゆったりと働くことができました。

病院に比べると医療的なケアは少ないため日常の変化は少ないですが、慣れ親しんだ利用者さんと日々ゆったり関われることにやりがいを感じています。

老健では、一応”在宅復帰”を目標にしていますが、終身で長期入所ができる特養に入ることができずに、繋ぎ期間で入られている方も多いです。

安定した入所先が見つからずに年単位の長期の入所になっている方も結構います。

 しかし、ゆったりしていて医療的な対応が少ないが故に、いざ緊急を要する対応を迫られた際には緊張しますしとても大変です。

その際には、出来るだけ落ち着いて医師に報告し、指示を仰げるように心掛けています。

また、病院と比べると医療物品が限られるので、いざ何か処置が必要になった際には限りある物品で対応しなければならない時もしばしば。

日頃からのイメージトレーニングが大切だなぁと感じます。

 出勤日はリーダー看護師がシフトを作成して決めます。

お休みの取りやすさは、常勤や非常勤看護師がどのくらいいるかによって全然変わります。

どうしても常勤や非常勤で埋められなかった場合は、派遣会社経由などで単発で来てもらったりすることもあります。

 施設看護師は一施設に1〜3人程度と配置人数は少ないけれど、施設の数もどんどん増えており、なかなか常勤が定着しづらい施設も多く見受けられます。

人員が充足している施設なら、きちんと交代で休むことは可能でしょう。

 給与水準は施設によってかなり差はあると思いますが、25〜30万ほどと結構高めです。

継続年数や経験年数、夜勤のあるなしにもよりますが、中には年収500〜600万円などの強者もいます。

病棟ほど身体的負担はないけれど、給与はそこまで差がなく、家庭やプライベートとの両立をはかりながらゆったりと看護師を続けたいという人にとっては、とてもおすすめの働き方とも言えるでしょう。